清涼寺のの見どころやおすすめを紹介。アクセスや駐車場、入館料金・割引料金(割引チケット)などの詳細も!
清凉寺は京都市右京区、嵯峨野にある寺院です。季節ごとに感じられる庭園などの佇まいをぜひ感じてみてください。
清凉寺が建立されたのは945年のこと。徳川幕府から多大なサポートを得た由緒正しき寺です。そのため、教科書にも登場する歴史上の人物が清涼寺を訪れています。
清涼寺のハイライトといえば本堂にある国宝指定の本尊釈迦如来像。優しさがある堂々した仏像です。
清涼寺の本堂は釈迦如来像があることから「嵯峨釈迦堂」と呼ばれています。
本堂を抜けると美しい庭園が目の前に。秋になると美しい紅葉を鑑賞できます。
清凉寺は天龍寺と比較すると、オンシーズンでも参拝客は少なめ。そのため、ゆっくりと渡り廊下から紅葉を鑑賞できます。
清涼寺には数多くの宝物が納められている霊宝館があります。霊宝館は期間限定の営業。霊宝館を見学したい方は4月、5月、10月、11月に行きましょう。
清涼寺の近くには大覚寺や天龍寺があり、セットにして訪れるのもおすすめです。境内には休憩処もあるので、一息つきたい方もぜひ清涼寺に寄ってください。
今回は清涼寺へ行ってきたので、写真付きで感想をレビューします。
清涼寺の正式名所は「五台山清涼寺」。本尊釈迦如来像があることから「嵯峨釈迦堂」の名で親しまれています。仏像はもちろんのこと、戦国ロマンを感じさせるスポットもあります。
清凉寺が建立されたのは945年のこと。重明親王妃が新堂をつくり、そこに釈迦像を置いたのが清涼寺のはじまりとされています。
そのため、清凉寺は歴史の重みを感じられるスポットでもあります。
もちろん、清凉寺も他の寺院と同様に立派な仏像があります。仏像も立派ですが、安土桃山時代、徳川時代のロマンを感じられるのも清涼寺のポイント。
例えば、境内には徳川家康に敗れた豊臣秀頼の首塚があります。安土桃山時代や徳川時代に興味がある方にもおすすめできるスポットです。
清涼寺の境内はそれほど広くありません。それでも見どころ満載! ぜひ、ひとつひとつの施設をじっくりと見学してみましょう。思わぬ発見があるでしょう。
まず、清涼寺の「顔」となっているのが仁王門。遠目からでもすぐにわかる、堂々とした門です。仁王門は何度も焼失しています。
現在の仁王門ができたのは1776年のこと。桜上には十六羅漢があります。なお、仁王門は京都府の指定文化財に指定されています。
仁王門を入り、右手に見えるのが愛宕権現社です。ここでは、勝軍地蔵・竜樹・富楼那・毘沙門天を祀っています。神仏習合のシンボルといえるスポットです。
左手には教科書にも登場する法然上人の銅像がありました。1156年、法然上人は人々を救うために、清凉寺を訪れました。
法然上人は釈迦像の前で7日間もこもったとか。ここから、新しい仏教の考えが生まれたのでしょう。
こちらは一切経蔵です。この建物は徳川中期のもの。均整のとれた美しい建物です。この中には中国を彷彿させる華やかな輪蔵があります。
残念ながら、私が訪れた日は行事を行っていたので、中には入りませんでした。
清涼寺にも小規模ながら五重塔のような建物があります。それが、こちらの多宝塔です。多宝塔も京都府の指定文化財に登録されています。
多宝塔が建立されたのは1703年のこと。江戸に住んでいた人々の寄進により、つくられました。なお、多宝塔と紅葉とのマッチングは抜群です。
歴史好きにはたまらないスポットが豊臣秀頼首塚です。豊臣秀頼の首が発見されたのは何と1983年のこと。しかも、清涼寺ではなく大阪城三の丸跡地で見つかりました。
その後、秀頼とゆかりがある清涼寺に首塚がつくられました。「首塚」とありますが、おどろおどろしい雰囲気はないので、ご安心を。
清凉寺を訪れたら本堂と庭園を見学しましょう。本堂と庭園に見学するには拝観料が必要です。本堂には本尊釈迦如来像が安置されています。本堂内の写真撮影は禁止されています。
拝観料は一般400円、本堂に入ったところで支払います。
清涼寺の本堂も他の寺院と同様に堂々としたもの。境内で圧倒的な存在感を感じさせます。本堂は945年に重明親王妃が建立し、藤原氏に寄進しました。
本堂も度重なる火災の被害に遭っており、現在の本堂は1701年のものです。建築スタイルは単層入母屋造本瓦葺。
桃山時代のスタイルを残しながら、メインは徳川時代の建築様式となっています。
本堂内は撮影禁止になっています。本堂のハイライトといえば「嵯峨の釈迦像」と親しまれている本尊釈迦如来像。
堂々としながらも優しさを感じさせる仏像です。また、本堂には教科書に登場する人物にまつわる展示物もたくさん。
例えば、徳川綱吉の母にあたる桂昌院が寄進した物もあります。桂昌院は本堂の再建に多大な貢献をしており、清凉寺は幕府から多大なサポートを受けていたことがわかります。
本堂を抜けると、このような渡り廊下が続きます。渡り廊下から庭園を鑑賞します。この渡り廊下も風情があり、なかなかのものですよ。
私が訪れたのは11月下旬ということもあり、渡り廊下からは美しい紅葉が鑑賞できました。あまりの美しさに思わずうっとり。
それほど人もおらず、ゆっくりと紅葉を楽しめます。
清涼寺の庭園はそれほど規模は大きくありません。それでも池があり、変化に富んでいます。思い思いに写真撮影を楽しんでみましょう。
この渡り廊下は庫裡へとつながっています。途中、このような急な階段があるので、ご注意ください。
庫裡では写経ができます。「習字は苦手」という方もご安心を。文字をトレースするだけなので、誰でも気軽に写経ができます。
特に外国人観光客にとってはいい思い出になるのではないでしょうか。
清涼寺には数々の品が納められている霊宝館があります。霊宝館はいつでも見学できるわけではありません。館内には中国、中東から伝わったと思われる品々があります。
霊宝館の特別公開は4月、5月、10月、11月です。料金は本堂・庭園との共通で大人700円です。共通券は本堂で購入できます。
霊宝館の中も撮影不可でした。館内は2階建てになっています。清涼寺の霊宝館を一言で表現するなら「小正倉院」。
シルクロードを通ってきた中国、ペルシャの品々が展示されていました。どの展示物もエキゾチック。日本史好きはもちろん、世界史に興味がある方でも楽しめる内容です。
清涼寺境内には休憩処があります。場所は仁王門を入ってすぐ左。歩き疲れたら清涼寺で一服しましょう。
清涼寺には休憩処があります。場所は仁王門を入ってすぐ左。ちょうど、お茶屋さんのようなスタイルをしています。歩き疲れたら清涼寺で一服するのもいいでしょう。
メニューはお餅やぜんざいが中心。特に、嵯峨名物「あぶり餅」には注目したいところです。
あぶり餅を食べると1年間、無病息災のご利益があるとか。家族みんなで食べたいお餅ですね。
清涼寺にはいくつかトイレが設置されています。本堂にはトイレはありませんが、庫裡と渡り廊下にありました。
清涼寺にはいくつかトイレが設置されています。本堂にはトイレはありませんが、渡り廊下と庫裡にトイレがありました。
渡り廊下にあるトイレは男女兼用です。清涼寺のトイレはこのような清潔な洋式スタイル。誰でも気持ちよく利用できます。
車椅子対応のトイレは本堂、庫裡にはありません。ご注意ください。
清涼寺は阪急嵐山線「嵐山駅」から徒歩25分と好アクセス。敷地内には駐車場もあるので、車で行くことも可能です。
清涼寺の最寄駅は阪急嵐山線「嵐山駅」、嵐電「嵐山駅」、JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」です。
今回は大阪梅田からアクセスしやすい阪急嵐山線「嵐山駅」からの行き方を解説します。
私が訪れたのは11月下旬のオンシーズン。混雑具合も写真を通じて確認してください。
阪急嵐山駅から清涼寺までの所要時間は徒歩25分ですが、道はわかりやすいです。まずは嵐山駅を背にして右方向に進み、渡月橋を目指しましょう。歩道は狭いので、順々に歩きます。
道なりに歩くと、前方右側に観光名所、渡月橋の姿が。渡月橋の全体像を撮りたい方はここがおすすめ。比較的広い場所なので、のんびりと渡月橋を眺めることができます。
渡月橋の近くにはわかりやすい嵐山の地図がありました。嵐山には地図があまりありません。地図があるスポットで確認することをおすすめします。
渡月橋を渡っていきます。11月のオンシーズンはこのように人の渋滞!結局、渡りきるのに15分もかかりました。
このように、人、人、人です。押し合わずに少しずつ前に進みましょう。大混雑のなかで、渡月橋から写真を撮るのは危険!写真は我慢して、少しずつ前に進みましょう。
渡月橋を渡ると横断歩道に出ます。道なり、まっすぐ進みましょう。渡月橋の近くは混雑していますが、次第に空いてきました。
オンシーズンになると、この道は車両通行止めになります。
しばらく歩くと、右側に嵐電嵐山駅を見つけました。嵐電は帷子の辻を経由して、北野白梅町、四条大宮まで行きます。
嵐電沿線も観光スポットがたくさん。ぜひ、嵐山を訪れたついでに嵐電にも乗ってみましょう。
嵐電嵐山駅から3分ほど歩くと、左側に見えるのは天龍寺。天龍寺も紅葉が美しい有名な寺です。天龍寺も大混雑していました。
どんどん、まっすぐ進んでいきます。すると、JR嵯峨野線の踏切が見えてきました。JR嵯峨野線の踏切が見えたらあと10分ほど。車に注意して線路を渡りましょう。
踏切を渡ると丸太町通りと交差します。車で訪れる場合は丸太町通りを利用しましょう。丸太町通りを渡り、まっすぐ進みます。
ここまで来ると、オンシーズンといえども空いてきます。清涼寺まであと数分。がんばって歩きましょう。
仁王門が見えたら清涼寺に到着。仁王門からそのまま境内へ入っていきます。右側に歩くと、大覚寺に行けます。
嵐山駅から清涼寺、大覚寺、天龍寺の順に訪れると、効率的に嵐山観光が楽しめますよ。
清凉寺は小学校高学年以上の方におすすめ。戦国時代から徳川時代の歴史に興味がある方は必見スポットです。
清涼寺の近くにはバス停がないため、小学校高学年以上の方におすすめできるスポットです。
法然上人や豊臣秀頼など、教科書に登場する歴史上の人物と絡めながら説明するといいでしょう。
また、清凉寺は大覚寺や天龍寺からも徒歩でアクセスできるので、セットで訪れることをおすすめします。
住所 | 京都府京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46(地図) |
連絡先 | 075-861-0343 |
最寄駅 | 阪急嵐山線「嵐山駅」、嵐電「嵐山駅」、JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」 |
アクセス | 阪急嵐山駅から徒歩25分ほど |
拝観時間 | 9:00〜16:00 |
休業日 | 無休 |
拝観料 | 一般400円、中学生・高校生300円、小学生200円 |
駐車場 | 敷地内に有料駐車場あり |
公式サイト | http://seiryoji.or.jp/ |
新田 浩之
1987年生まれ、兵庫県神戸市在住。現在はライターとして活動しています。分かりやすく関西の魅力やお出かけ情報を全国の方々に伝えればと思っています。
編集&校正 ビー・エイブル