御幸森天神宮へ参拝に行こう!コリアンタウンにあるアクセスの良い、病気平癒祈願や厄除祈願がご利益の神社です。主祭神は仁徳天皇。
大阪コリアンタウンの街中にある百済の高度な文化を感じさせる御幸森天神宮(みゆきもりてんじんぐう)。ご利益は病気平癒祈願や厄除祈願など。
大阪コリアンタウンの街中にある御幸森天神宮。御幸森神社は百済の渡来人との関係がとても深い神社で、夏祭りや秋祭りには大阪ならではだんじりがこの周辺を練り歩き、毎年10月の生野祭りには御幸森天神宮も参加して盛大に行われています。
御幸森天神宮の主祭神は仁徳天皇。御幸森の「御幸」という言葉、聞くとなんだか古典の授業で習ったことを思い出しますが、御幸とは古典の世界で天皇様がお出かけなさるという意味です。
実はこのあたりは、仁徳天皇が鷹狩りに来たり、この地の森で休憩したりしていたと言われているところ。そこから「御幸の森」と呼ばれるようになったという謂れがあります。
今回訪れた御幸森神社の感想を詳しくレビューします。
御幸森天神宮へのアクセスはJR桃谷駅から徒歩で行くのが便利。境内に駐車スペースがあるので車でも行けますが、初詣など混雑時は駐車できないこともあります。
御幸森天神宮へ行く時はJRを使うのと駅から近くて便利。JR桃谷駅からは徒歩で10分ほどで到着できます。ちなみに、JR鶴橋駅・地下鉄千日前線鶴橋駅からも行けますが、徒歩15分ほどかかります。また、近鉄で来る場合は「鶴橋駅東口」で下車して徒歩で10分ほどの距離。
境内に駐車スペースがあるので車で来ることも出来ますが、初詣や七五三詣など、混雑する行事の際は停められないことがあるので、電車などの公共の交通機関を使って行くのが良いかもしれません。
韓国人の拠り所でもあり猪飼野村の氏神でもある地域の守り神。初詣や七五三詣の他にも様々な年間行事が開催されています。
この神社がある場所は「桃谷」という地名なのですが、もとはこの地は「猪飼野」という畜養場があった場所。そのため、御幸森天神宮は猪飼野村の氏神でもあります。
昔からこの辺りには百済からの渡来人集落がありました。渡来した当時の韓国は、百済、新羅、高句麗の三韓に分かれていて、その中でも百済の人たちが特に多く移り住んでいたそうです。韓国の優れた文化によって発展した町でもあったのです。
この場所は昔から韓国の存在が色濃く感じられる場所で、この辺りの地名からもそのことを感じ取れます。例えば「鶴橋」は平野川に架かる橋でしたが、その平野川はかつては百済川とも呼ばれていました。
このように百済に由来のある場所が多数あることは、百済からの渡来人とこの地域に深い関わりがあったことを示しています。
ところで、「天神宮」といえば、天神様の異名を持つ菅原道真公と関係あるのでは?と思ってしまいますが、実はこちらの御幸森天神宮は菅原道真公とは何の縁もゆかりもありません。
天神宮という名がついたのは、西暦850年頃、この地で疫病が流行った時に、この御幸森天神宮の社僧大蔵院行綱が京都五條天神社で祈願したところ、疫病が治ったそうです。この頃から天神宮と呼ばれるようになったのです。
このような話を聞くと御幸森天神宮が病気平癒祈願や厄除祈願にご利益があるのも納得ですね。
さて、今はにぎやかなコリアンタウンの中心にある美幸森神社ですが、かつてこの辺りは、今よりもっと静かでのんびりした場所でした。鶴橋は「つるのはし」と呼ばれていて、その名の通り、鶴がたくさんやってくる場所だったのです。
鶴以外にも多くの水鳥が多く飛来するほど風光明媚な場所でもあったようですね。日本書紀仁徳天皇14年の条に「猪甘津に橋をわたす名付けて小橋という」という一文があるように、鶴橋は日本最古の橋といわれていて、随分と長い歴史を刻んでいることが分かります。
「難波津に咲くやこの花冬籠り 今は春べと咲くやこの花」
こちらには「難波津の歌」が記述された記念碑。仁徳天皇の御即位を祝って、百済からの渡来人である王仁博士が春の到来になぞらえて歌ったものだそうです。
なんとこちらは1600年前に作られた歌ですが、日本と韓国朝鮮の友好・共生が続くことを祈ってこの歌が歌われています。お互いの文化を尊重したうえで、こんな歌を歌ったなんて素敵ですね。
ちなみに、大阪はかつてはほとんどが海で、陸地はほんの一部しかなかったようです。古代の大阪は細長い台地だったため、治水にずいぶん苦労したそうです。そんなときに仁徳天皇が難波堀江の開削によってそれらを解決したということがあり、当時、仁徳天皇はずいぶんとこの地の人からの信頼が厚かったそうです。
境内に貼られた御幸森天神宮の境内案内図は手書きで温かみにあふれたもの。境内でチェックしたいおすすめのポイントが分かりやすく記載されています。
御幸森天神宮を知るには便利な境内図がありました。これを見れば、境内がどのようになっているのかは一目瞭然ですね。巫女さんが書いたのでしょうか?カラフルで可愛らしい文字で書かれていて好印象。
境内の中はこんな雰囲気です。石畳なので雨の日でも足元が汚れる心配はありません。街中にある神社なので狭い境内を想像していたのですが以外に広くてびっくり。鳥居をくぐればいよいよ本殿に到着です。
こちらが社務所です。各種お守りを買ったりおみくじはしたりするのはこちらですね。
こちらはご神木です。美幸森天神宮には境内に5本の椋の木があり、これは樹齢がおよそ300年。300年ってすごいですね、この地の長い歴史を見てきた木と思うと感慨深いものがあります。この木は昭和43年に大阪市の保存樹になっています。
こちらは御幸森戎神社です。
戎神社と言えば商売繁盛の神様ですね。毎年1月の9,10,11日には戎祭が行われています。「商売繁盛笹もってこい」っていうあれですね。
こちらは神馬。こちらの新馬は2代目で1代目は戦時中の軍事不足を補うため、お国に供出したのだそう。長い歴史の間にはこういうこともあったのですね。この先に同じ歴史を繰り返さないように2代目は躍動感のある姿を未来にずっと残していってほしいと願います。
こちらは灯明台。猪飼野保存会の奉納という文字が入っていますね。こちらの灯明台は大阪城代の松平忠明氏によって寄進された歴史的価値のあるもの。
灯明台といえば船の運航ということで、平野川の船の安全のためおさめられたものです。当時は川沿いに33基もあったそうですが、今残っているのは1基のみ。歴史の流れを感じますね。
こちらが御幸森天神宮の本殿。仁徳天皇・少彦名命・忍坂彦命の三神が祀られています。なかなか立派ですね。
亀腹基壇上に建つ入母屋造平入り拝殿で鎌倉復古様式神社建築。正面には緩やかな唐破風造の向拝。本殿の中は1室しかなく、背面左右の庇を「のりと座」及び「祭器庫」となっています。
御幸森天神宮の境内と本殿は綺麗に掃き清められていて、とても清々しい気持ちになりました。まさに神様が鎮座しているそんな空気感を感じることが出来るでしょう。是非、コリアンタウンに遊びに来た際には、御幸森神社に立ち寄ってみてください。
初宮詣・厄除け祈願・交通安全車祓・安産祈願・家内安全・商売繁盛・心願成就・必勝・合格・病気平癒・その他各種祈願
初穂料10,000円・七五三詣初穂料 7,000円
地鎮祭・上棟祭・竣工祭・起工式等 建築に関する祭典、事務所開き・入居清祓・神葬祭・年祭 等、神社より現地へ出向してのお祭りも可能となっています。
相談と各種御祈祷の申し込みは電話での受付となります。
住所 | 大阪市生野区桃谷3-10-5(地図) |
連絡先 | 06-6731-2816 |
最寄駅 | JR「桃谷駅」他 |
アクセス | JR「桃谷駅」より徒歩10分JR「鶴橋駅」・地下鉄千日前線「鶴橋駅」より徒歩15分、近鉄「鶴橋駅」東口より徒歩10分、市バス「御幸通り」下車すぐ |
営業時間 | 24h |
休業日 | 年中無休 |
料金 | 無料(御祈祷は別途必要) |
駐車場 | あり |
公式サイト | http://oct.zaq.ne.jp/miyukimori/ |