慈済院の見どころやおすすめを感想を交えて紹介します。アクセスや駐車場、入館料金・割引料金(割引チケット)などの詳細もあり!
慈済院は京都府京都市右京区にある寺院です。
創建が1363年ということもあり、歴史ある寺院として知られています。
慈済寺の大きな特徴は1864年に起きた禁門の変で難を逃れたことです。
禁門の変は長州藩が京都守護職の命を狙ったクーデターでした。戦火は拡大し、京都にあった多くの建物が焼失する事態に発展。
実際に嵐山にあった多くの建物も焼失しました。
そのような災難の中で、慈済院は奇跡的に生き残りました。まさしく、強運な寺といえるでしょう。
慈済寺の目玉は弁天堂にある雲龍図です。雲龍図は弁天堂の天井にあり、常に仏法の雨を降らしています。また、慈済院を守る役割も果たしています。
雲龍図は本当に迫力満点。きっと、小さな子供も喜ぶでしょう。
嵐山観光で一息入れたい場合は慈済院に立ち寄りましょう。慈済院には無料で利用できる休憩所があります。
休憩所には座布団が敷かれており、休憩には持って来い。また、高齢者にもやさしいつくりになっています。
ただし、トイレはありませんのでご注意ください。
アクセスがいいのも慈済院のメリットのひとつです。最寄駅は嵐電(京福電車)の「嵐山駅」です。「嵐山駅」からは徒歩わずか2分。
また、阪急嵐山線「嵐山駅」からも徒歩圏内です。なお、車でのアクセスも可能ですが、オンシーズンは公共交通機関を利用しましょう。
今回は慈済院へ行ってきたので、写真付きで感想をレビューします。
慈済院は雲龍図(うんりゅうず)があることで知られています。弁天堂の天井にある雲龍図が見どころです。
慈済院は雲龍図があることで知られています。雲龍図は入ってすぐの弁天堂にあります。
雲龍図は弁天堂の天井に描かれているので、必ず天井をチェックしましょう。
ここまで来て雲龍図を見逃すともったいないので、ここを訪れたらまずは雲龍図を拝みに行くといいでしょう。
雲龍図は文字どおり、龍が描かれています。龍は仏法を守護する八部衆(はちぶしゅう)のひとつとされています。
弁天堂は大衆に仏法の教えを説く場とされているため、雲龍図に描かれた水神の龍が仏法の雨を降らせいます。
また、昔からある寺院は何回も火災に遭っているため、水神の龍が寺院を守るという意味合いが込められています。
さて、弁天堂へと進んでいきましょう。雲龍図は弁天堂の中にあるので、最初にお参りすることをおすすめします。
弁天堂の前に立つとお堂の奥に祭壇が見えます。しかし、お目当ての雲龍図は見当たりません。
お堂の中をよく見ると「天井の龍、里見米菴画伯作」という標識が見えました。標識というよりは走り書きなので、見逃さないようにご注意を。
ちなみに、里見米菴(さとみ べいあん)は日本画家の画伯で、晩年は京都に住んでいたようです。彼の腕前はなかなかのもの。
いくつもの絵画展に入賞し、日本美術院の特待生でもありました。これらの実績が認められて、慈済院の雲龍図を描くことになったと思われます。
この標識に従って、天井を見上げてみましょう。
天井を見上げると見事な龍の絵がありました。これが雲龍図です。目の部分は白が目立っており、龍の鋭い眼差しが見るものを圧倒させます。
また、天井に埋め込まれている間接照明のおかげで、龍の力強さが増しているように感じました。本当に慈済院を守っているようですね。
弁天堂は正面だけでなく、横から見ることもできます。次は横から雲龍図を見てみましょう。
正面方向、左側に小道があります。小道を進むと、横から雲龍図を見ることができますよ。
弁天堂の横にも窓が開かれており、そこからお堂の中を見ることができます。正面とは違った角度になるので、雲龍図が新鮮に見えるはずです。
慈済院の塀や門は中国のようなエキゾチックな雰囲気。境内には弁天堂、休憩所、小さな庭があります。
慈済院を歩くと、一般の寺院とは異なる印象を持ちます。よく観察すると、慈済院の境内は中国的なデザインでまとめられています。
たとえば、屋根は日本式の瓦ですが、塀や門は中国風です。門は日本でよく見られる木の門ではなく、石造りの門なので、注目してみましょう。
門をくぐり、境内に入ると弁天堂や休憩所、小さな庭があります。
門の間口は狭いので、外から境内の様子を見ることは難しいかもしれません。門には「来福門」と書かれており、白壁はまるで竜宮城のよう。
門の高さは低いので、頭をぶつけないようにしてください。
ところで、慈済院の周辺は天龍寺大火を免れたので、室町時代の建築物がそのまま残っています。
また、入口の脇には「水摺福寿弁財尊天」と書かれた石碑がありました。
入口の脇には「水摺福寿弁財尊天由来」と書かれた立札も置かれていました。ここは天龍寺七福神めぐりの一つにもなっており、弁財天をお祀りしています。
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慈済院の庭はそれほど広くないですが、趣き深い雰囲気です。また、きちんと手入れがなされており、ごみ一つ見当たりませんでした。
慈済院の庭の良さは外国人観光局にも理解できると思います。また、瓦がアクセントとして置かれていました。
これは装飾であると当時に、庭と通路を分ける役割を果たしています。苔がきれいに揃えられている情景は筆舌に尽くしがたいですね。
雲龍図を見た後で、慈済院の庭をじっくりと鑑賞するといいでしょう。
慈済院には休憩所があり、座布団が置かれていました。休憩所は誰でも自由に利用できます。なお、トイレはありませんので、ご注意ください。
慈済院には参拝者のための休憩所があります。休憩所は畳敷きになっており、座布団が置かれていました。
段になっているところに腰掛けることができるので、年配の方でも安心して立ち寄れます。
天龍寺の参拝で疲れた場合は慈済院の休憩所に立ち寄るのもいいでしょう。近くには吸殻入れがあり、喫煙所としても利用されていました。
なお、慈済院にはトイレがないのでご注意ください。
慈済院にはトイレはありませんが、御朱印受付では公衆トイレの案内がありました。トイレが必要な場合は、この案内図をチェックしましょう。
境内を出ると、公衆トイレの位置を示す看板がありました。慈済院から公衆トイレまでは200メートルほどの距離があります。
矢印の示す方向に歩けば、問題なく公共トイレに着きます。
嵐山の観光名所の一つ、渡月橋周辺に公共トイレがあります。なお、渡月橋の周辺は車道なので、自動車には十分にご注意ください。
トイレは美しく、とても清潔でした。トイレットペーパーはきちんと整備されています。
手すりも付いていますが、トイレ内はそれほど広くありません。車椅子の方は厳しいかもしれません。
また、ベビーシート、おむつ換えシートといった子供向けの設備はありません。したがって、小さな子供連れには不便なトイレだと思います。
慈済院に限らず、小さな子供を連れて嵐山を訪れる場合はそれなりの準備が必要です。
慈済院へは嵐電(京福電車)「嵐山駅」から徒歩2分と好アクセス。周辺には駐車場があるので、車で行くことも可能です。
慈済院の最寄駅は嵐電(京福電車)「嵐山駅」です。
「嵐山駅」からは徒歩2分でアクセスできます。また、阪急嵐山線「嵐山駅」からも徒歩圏内です。
車で来られた場合は天龍寺の駐車場を利用しましょう。ただし、オンシーズンは道が混雑するので、公共交通機関の利用をおすすめします。
慈済院は無料で気軽に入れるので、嵐山観光のひとつとしておすすめしたいスポットです。きっと、子供と一緒に天井を見上げて雲龍図を鑑賞するのはとても楽しいですよ。
慈済院は無料で入れるので、お財布にとても優しい観光スポット。拝観料が必要な嵐山の寺院の中では貴重なところです。
また、小さな子供と一緒であっても楽しめることがいいですね。きっと、迫力満点の雲龍図を見ると子供は大喜びでしょう。
ぜひ、慈済院を嵐山観光に組み込んでみることをおすすめします。
住所 | 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町66(地図) |
連絡先 | 075-861-0376 |
最寄駅 | 嵐電(京福電車)「嵐山駅」 |
アクセス | 嵐電(京福電車)「嵐山駅」から徒歩2分 |
拝観時間 | 8:30〜17:00(10月21日〜3月20日)、8:30〜17:30(それ以外の日程) |
休業日 | なし |
拝観料 | なし |
駐車場 | 天龍寺参拝者専用駐車場(1日1,000円) |
公式サイト | なし |
如月柊
道端でネコを見かけるとついつい走り寄ってしまう猫好きライターです。あまりにしつこくなぜなぜするので、愛猫からは猫キックしまくられるという冷遇ぶり。でも、猫は気まぐれでもかわいいから許すということで、日々猫と格闘しています。
編集&校正 ビー・エイブル