平城宮跡歴史公園 朱雀門ひろばの見どころやおすすめを感想を交えて紹介します。アクセスや駐車場、入館料金・割引料金(割引チケット)などの詳細もあり!
平城宮跡歴史公園(へいじょうきゅうせきれきしこうえん)にある朱雀門(すざくもん)ひろばは学習体験施設や観光スポットがあります。
広大な敷地をもつ平城宮跡歴史公園の朱雀門前にオープンした『朱雀門ひろば』。
『天平うまし館』『天平みつき館』『天平つどい館』『天平みはらし館』『平城宮いざない館』の5つの施設があります。
これらの施設では、奈良時代の歴史を楽しみながら学べる空間になっています。
春にはお花見スポット、夏には奈良燈花会など美しい観光スポットとして、また、電線がないため凧揚げなどもできる公園としても楽しめますよ。
今回、2018年にオープンしたばかりの平城宮跡歴史公園の朱雀門ひろばへ子どもを連れて行ってきました。
感想や見どころを写真を交えながら詳しくレビューします。
天平みはらし館はその名のとおり屋上に展望デッキがあり、平城宮跡を一望することができます。
天平みはらし館の開館時間は9:00〜17:00。定休日は月曜です。※展望デッキは年中無休で利用可
展望デッキから見た大極殿。手前では南門の復原工事が行われています。遺跡の中を走る近鉄電車も趣があります。
展望デッキからは朱雀門を見ることもできます。
2階にある『平城京VRシアター』では、平城京に関する映像を迫力のある大画面で観ることができ、子どもも楽しく歴史が学べます。
入り口では天平衣装を身にまとった係員さんがお出迎えしてくれますよ。
VRシアターでは、3つの映像を見ることができました。それぞれの映像に特徴があります。
「平城京 はじまりの都」(約12分)は、平城京の都をバーチャルリアリティーで再現しています。ドローンから見たような映像は圧巻です。
(ちょっと酔いそうになりましたが…)
「平城京 安らけし都」(約14分)は、大仏ができた奈良時代中期をCGアニメーションの物語で紹介しています。
「三笠の山にいでし月かも」(約20分)は、阿倍仲麻呂が遣唐使として活躍するまでを実写ドラマで再現しています。
大人は普通にドラマとして楽しめましたが、低学年の子どもにはちょっと長く感じたようです。
天平みはらし館はランニングステーションにもなっていて、シャワー室やコインロッカーも完備されています。
広大な平城宮跡はランナーも多く、毎年1月には新春マラソンも行われています。小学生から参加できるので、遺跡の中を走ってみるのもいいかもしれません。
1階にはサイクルステーションがあり、レンタサイクルを借りることができます。
平城宮跡はとても広いので、大極殿や東庭園も見るならレンタサイクルを利用するのをおすすめします。
(残念ながら、子ども乗せ付の自転車のレンタルはありませんでした。)
レンタサイクル利用料金は、電動自転車 800円/日、普通自転車 500円/日。
※20インチの自転車もあります。
利用時間は、9:00〜17:00(最終受付16:00)で、月曜は休みになっています。
また、天平みはらし館では、セグウエイのレンタルも行っています。古代の遺跡を最新機器で走るのも粋ですね。
平城宮跡から奈良観光にでかけるなら、「奈良バイクシェア」を利用してもいいかもしれません。
市内の各観光地にサイクルポートがあるので、いろいろまわった後に駅で返却ということもできます。
1日、2,000円で、会員登録している場合は、162円/30分、延長30分毎/108円(クレジット決済)で借りることができますよ。
詳しくはホームページでご確認ください。
https://docomo-cycle.jp/nara/index.html#
天平つどい館は主に団体旅行客や修学旅行生の集合場所として使われています。
天平つどい館の開館時間は、9:30〜18:00で定休日はなく無休です。
入り口ではペッパーくんがお出迎え。コインロッカーもあるので、大きな荷物を持っている場合は、ここで預けて移動しましょう。
天平つどい館の前には写真を撮るための台がありました。
写真台を使って撮った朱雀門。とてもきれいに撮れました。
天平みつき館には、『平城京 肆』(へいじょうきょう いちくら)というおみやげ屋さんと観光案内所があります。
天平みつき館の開館時間は9:30〜18:00。定休日はなく無休です。
入り口には子どもが喜びそうなガチャがずらり。しかまろくんやせんとくんなどのご当地キャラものから仏像などのレアものも。
店内には、定番の奈良みやげはもちろんのこと、奈良の名産品や企業とのコラボ商品までたくさんの品物がならんでいます。
おしゃれなものも多く、そのへんのおみやげ屋さんよりセンスのいいおみやげを買うことができそうです。
パケ買いしそうなくらいカワイイおみやげたち。
白雪ふきんや御朱印帳も販売されています。
限定デザインのものもあり、どれを買おうか悩みます。
観光案内所の奥にはキッズスペースがありました。
キッズスペースの横には授乳室。
ベビーベッドも完備されています。
3人まで同時に使える広さです。
天平うまし館には、レストランやカフェなど食を楽しめる空間となっています。また、ここから復原された遣唐使船に乗ることができます。
天平うまし館の開館時間は9:30〜18:00で、定休日はありません。
『tokijiku kitchen(トキジク キッチン)』では、ランチタイムはメイン料理におばんざいバーがついたビュッフェ形式になっています。
ディナータイムはコース料理を提供しているようです。(要予約)
営業時間はランチ11:00〜14:00(13:30LO)※14:00〜17:00はカフェ営業、ディナーは17:00〜22:00(21:00LO)。※ディナーは予約制
『IRACA COFFEE(イラカ コーヒー)』では、パンケーキなどのカフェメニューの他、うどんなどの軽食もあります。
「アイシングクッキー教室」など、子どもも一緒に楽しめる「キッズカフェ」も不定期に開催されています。
営業時間は、9:00〜22:00(21:30LO)です。
休憩コーナーにはブックスペースがありました。
小上がりのようになっている本棚には絵本もおいてあり、ちょっとした休憩にぴったりです。
本のラインナップもなかなか個性的。
奥には遣唐使についての解説コーナーがあり、そこから復原遣唐使船に乗船することができます。(無料。遣唐使船は動きません。あしからず。)
遣唐使船に向かう通路には、遣唐使に関するクイズもありました。これが意外とむずかしい。
遣唐使船に関する資料はあまり残っていないらしく、推定での復原船となっているようです。室内には入れませんが、甲板は自由に見てまわることができます。
当時の航海が厳しいものであったことが想像されるような雷や波音が流れる演出がありました。
一定時刻になると、雅な音楽とともに遣唐使船の下からスモークが出る演出も。
また、遣唐使船は大宮通りから見える目立つ位置にあり、夜間にはライトアップされてとてもきれいです。
平城宮いざない館は、平城宮に関するガイダンス施設で、4つのエリアに分けてさまざまな展示がされています。
平城宮いざない館では、展示物がたくさんあり、出土品はもちろん、当時の暮らしのようすを知ることができる施設となっています。
ベビーカーの貸し出しもありますので、小さなお子さんが歩き疲れたら、ここでベビーカーを借りましょう。
開館時間は10:00〜18:00(入館は17:30まで)、夏季6〜9月は10:00〜18:30(入館は18:00まで)です。
また、休館日は2・4・7・11月の第2月曜(祝日の場合は翌日)と、12/29〜1/1の年末年始になっています。
『平城宮跡のいま』ということで、今現在の平城宮の姿を紹介しています。
床には平城宮跡の地図が描かれていて、各施設の位置や平城宮跡歴史公園の全体像がよくわかるようになっています。
復原された大極殿の細かい細工や、現在復原工事中の南門についての解説もあります。
他にも平城宮跡に生息する鳥や植物についての説明もあり、子どもたちはこちらに興味があるようでした。
『平城京のようす』として、平城京全域の復原模型(1/200)が展示してあります。
今は大極殿と朱雀門以外は原っぱの広がる平城宮跡ですが、当時はこんなににぎやかだったのかとそのスケールに驚かされます。
ところどころ、のぞき込める穴があいており、細かい細工や人々の様子を見ることができます。
人形の細工もこまかくて、遊んでいる犬がいたり、転んでいる人間がいたりと、「ウォーリーを探せ」のよう。
子どもたちはいろんなしぐさの人形を見つけて楽しんでいました。
『往時のいとなみ』では、大極殿の構造模型(1/5)を中心に、当時の仕事や組物、木簡文書づくりなどの体験ができます。
修学旅行生や遠足の子どもたちでいつもにぎわっていました。
わが家の小3の息子も遠足で訪れましたが、とても楽しんで体験をしてきたようです。
当時の貴族の食事。なかなかいいものを食べていたようですね。
パネルがあり、中身はなんと役員の年収や土地の広さなどが書かれています。
各階級によって年収も全然違うなど、しっかり比べることができ、興味のわくところ!
瓦の模様を写しとるフロッタージュ。紙と鉛筆がおいてあり、写しとったものは持って帰れます。
実際に物が出てくるわけではないですが、木簡づくりも疑似体験できます。
自分の名前を万葉仮名に変換することもできるので、おもしろいですよ〜。(とても読めませんが。)
『時をこえて』では、実際に平城宮跡から出土した品々を見ることができます。
土器や木簡など、とても保存状態が良くてびっくりしました。
文字もはっきり読みとれます。そして達筆です。なかには、練習書きしたものも。(千年以上も後で誰かに見られるなんて思いもしなかったでしょうね。)
こんなおもしろいものも!子どもたち大うけ!!
平城宮いざない館の入り口横にはミュージアムショップがあり、天平衣装を借りることもできます。
子ども用もあるので、天平衣装を着て記念撮影をするのもいいですね。(外での撮影可)
朱雀門ひろばでは季節によっていろいろな景色を楽しむことができます。
平城宮跡歴史公園朱雀門ひろばでは、春には桜がたくさん咲き、花見スポットとしても人気があります。
夏には奈良燈花会に合わせて、ろうそくの灯りで照らされた幻想的な大極殿を見ることができます。
遺跡という特性から、電線がないため、お正月には凧揚げに最適!たくさんの凧があがっています。
第一大極殿は中に入ってみることができます。ただし、朱雀門から大極殿までは約2km。途中、踏切もあります。
朱雀門からすぐの踏切。17:00以降は開かなくなるので要注意!
朱雀門ひろばの最寄り駅は、近鉄「大和西大寺駅」、もしくは近鉄「新大宮駅」です。
朱雀門ひろばの最寄り駅は、近鉄「大和西大寺駅」、もしくは近鉄「新大宮駅」となりますが、どちらも徒歩で20分ほどかかります。
公共交通機関で行く場合は、近鉄「奈良駅」からがバスが出ているので便利です。
バスは、近鉄「奈良駅」11番乗り場、JR「奈良駅」西口13番乗り場から、路線バス学園前駅行きに乗り、「朱雀門ひろば前」で下車。料金は210円です。
土・日・祝日、観光シーズンには、近鉄「奈良駅」、JR「奈良駅」から『ぐるっとバス』(100円)が20分間隔で出ています。
時間が合えば、こちらの方がお得ですね。
ぐるっとバスのホームページで詳細はご確認ください。
https://www.nara-access-navi.com/season-bus/
朱雀門広場には少しですが、駐車場もあります。
大阪方面からは、阪奈道路をおりて、まっすぐ奈良公園方面へ向かい、大宮通の左手に見えてくる遣唐使船が目印です。
駐車場の利用時間は8:00〜23:00で、料金は200円/1時間。
駐車場には支払機はなく、天平みつき館の券売機で1時間ごとの駐車券を買って、出るときに係の人に渡します。
駐車台数は42台とあまり多くないので、観光シーズンなどは満車になる可能性があります。
また、平城宮跡でイベントが行われているときは、障碍者用の駐車場となるため、一般の方は利用できません。
HPやFacebookなどで確認してから利用するようにしましょう。
https://www.heijo-park.go.jp/infomation/parking/
平城宮跡資料館(20台)・遺構展示館(100台)・東庭園(32台)には、それぞれ無料駐車場がありますが、朱雀門広場までは1〜2kmほど離れています。
※イベント開催時には関係者駐車場として閉鎖されている場合有。
たくさんの施設がある朱雀門ひろばはとても広く、無料で遊べるので晴れの日はもちろん雨の日にもおすすめです。
学習体験施設、観光スポットとして整備された朱雀門ひろばですが、平城宮跡歴史公園はまだまだ手つかずの原っぱが広がっています。
休日には、ボール遊びや自転車に乗って遊ぶ親子連れでにぎわっています。
トイレもきれいに整備されていますし、なんといってもどの施設も無料!天気のいい日も雨の日も遊べるので、とてもおすすめです。
住所 | 奈良県奈良市二条大路南4-1(地図) |
連絡先 | 0742-36-8780(平城京跡管理センター) |
最寄駅 | 近鉄「西大寺駅」近鉄「新大宮駅」 |
アクセス | 近鉄「西大寺駅」、近鉄「新大宮駅」から徒歩約20分 近鉄「奈良駅」、JR「奈良駅」から奈良交通バス |
営業時間 | 24時間開放 |
休園日 | 無(各館での休館日は要確認) |
料金 | 無料 |
駐車場 | 42台 |
公式サイト | https://www.heijo-park |
おきょう
奈良在住のライター。2男2女を育てながら、犬も飼いたいと思っているパワフル母ちゃん。
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編集&校正 ビー・エイブル