大阪くらしの今昔館へ遊びに行こう!大阪の昔と今の風景や文化を楽しく学べる人気のお出かけスポット!
ノスタルジーだけではない!大阪人の昔の暮らしや風景を楽しく学ぼう!忘れかけている昔懐かしい大阪の暮らしに再び出会える「大阪くらしの今昔館」
普通にあるものと思っていた人々の暮らしの風景が徐々に姿を変えて消えていっているとしたらどうでしょう。
当たり前に感じられていたものが、もう二度と手に入らないとわかった瞬間、人ははじめてその価値に気付くのかもしれませんね。天神橋筋にある大阪暮らしの今昔館はそんないつの間にか消えていった人々の暮らしの風景を残してくれている貴重なお出かけスポット。
忘れかけている昔懐かしい大阪の暮らしに再び出会える「大阪くらしの今昔館」それではさっそく感想をレビューします!
最も早いアクセスは、大阪市営地下鉄の「天神橋筋六丁目駅」。駅を出て歩いてすぐの好立地な場所にあります。
大阪暮らしの今昔館に行くのであれば、大阪市営地下鉄の天神橋筋六丁目が最寄りの駅。大阪駅からだと地下鉄谷町線の東梅田まで歩いて、大日方面行の電車に乗れば2駅で天神橋筋六丁目に到着します。
天神橋筋六丁目の改札を出て3号出口に向かうと、大阪市立住まい情報センターに連絡しているので、近くに行けば直ぐに分かると思います。この住まい情報センターという建物内に大阪暮らしの今昔館はあります。
そのまま住まい情報センターの中へと進みエレベーターで上がっていくと、8〜10階が大阪暮らしの今昔館になっています。まずはエレベーターで8階に進みましょう。
8階には受付があって、ここが大阪暮らしの今昔館への入り口となります。まずはここで入場料金を支払います。
入館料金は、一般の方が600円、高校生と大学生が300円、中学生以下または障害者手帳持参者または大阪市内在住の65歳以上の人は無料(証明書の提示が必要)。
中学生以下が無料なのはファミリーには嬉しいですね。
割引は団体割引があり、20名以上から。料金は一般が通常料金600円が500円、高校生・大学生は300円が200円に割引されます。その他、購入日から1年間、当館のまちなみ展示(常設展)・企画展に何回でも入場出来る年間パスポートがあり、価格は2,000円(税込)となっています。
入口を入ってすぐにあるエスカレーターで、10階の展望フロアまで一気に昇っていきます。何が見られるのか一番ワクワクする瞬間。それでは早速中の様子をレポートします!
大阪くらしの今昔館の10階は展望フロア。再現された江戸時代(天保初年)の大阪の町を上空から見ることが出来る不思議な空間です。
10階フロアでは、ガラス越しに眼下に再現された江戸時代の大阪の町を見ることができます。どんな構成になっているかは手前に掲示された配置図と見比べてみるとよくわかります。
見事に再現された江戸時代の大阪の町にびっくりさせられます。まるで時代劇や時代ものの映画のセットのような町並みが見事に再現されています。
町の中にいっぱいいるギャラリーは人形ではなく本物の人間です。実は下のフロアに降りてセットの中を歩いたり建物の中を見たりすることができるようになっています。
屋根で遊んでいる猫まで再現!これは作り物ですが...
大阪くらしの今昔館の9階には大阪市街を再現したセットや当時の生活ぶりを垣間見ることが出来る展示がたくさんあります。
それでは、9階の江戸の町に実際に行ってみましょう。
街中を実際に歩いてみると江戸時代の暮らしが垣間見れます。右の写真は江戸時代の文献をそのまま壁絵にしたものです。このフロアではいろんなイベントも用意されているようですよ。
それでは江戸の町へと更に足を踏み入れていきましょう。
江戸時代のお店が再現されています。中を覗いて見ると、どうやらここは襖を構成する部品を扱っているお店ようですね。
かんざしなどの髪にまつわるものを売っているお店もありました。どうやら本物の製品を展示しているようですね。見事なリアルさ...
時間経過を演出しているのもここの面白いところです。左の画像から時間の経過と共に空の明るさが変わっているのが分かりますか?最初は昼間の明るさだった町がだんだんと暗くなっていきます。最後には、夕焼けがあたりを赤く染め、数分経つと日が暮れていきます。
そうこうしている間に、すっかり町は夜の闇に包まれてしまいました。流れ星まで流れていてとってもリアル。外は昼なのに館内は夜も更けてくるのは不思議な感じがします。
あたりが暗がりになる中、街を歩いていると...何やら羽振りのよさそうなお店を見つけました。高価そうな置物が置かれていますね。この当時では物珍しいものばかりだったでしょう。
あたりを見渡すとヒョウの毛皮も置いてありました。昔の大阪人もヒョウ柄が好きだったのでしょうか?右の画像は番頭さんが座っていた場所のようです。大きなそろばんが象徴的。大阪商人って感じがします。
すべてが闇に包まれてしまうので、まるで本当の夜道を歩いているかのようです。もちろん人工的に時間を演出しているので、一日のサイクルはとても早く、どの時間帯の街並みも1回の入場で楽しめるのでご安心を。
このように瞬く間に朝がやってきます。
こちらは当時の大阪市民の食事風景です。部屋の中の様子や置かれた配膳の仕方を見ると、少し裕福な屋敷の食卓といったところでしょうか。
先ほどの民家の土間は、中まで足を踏み入ることが出来るようになっていて、当時の生活感を身近に感じることができます。
料理を作るための道具がいろいろと並んでいますよね。昔は料理をするのも大変だったことがうかがえます。
ご飯を炊くのに欠かせないかまどもあります。お米を炊くのもスイッチぽんの今ほどは手軽じゃなかったんですね。
こちらは本屋でしょうか。江戸時代に既に本屋さんがあったことに驚きです。本は今のように立てて並べるのではなく、こんな風に表紙が見えるように売られていたのですね。売れ筋の本を並べて売るのは昔も今も変わらないようです。
銭湯もありましたよ。のれんは今とあまり変わっていないようです。早速のれんをくぐって中に入っていきましょう。
今の銭湯にもあるロッカーに匹敵するものがちゃんとありました。左の写真は中の様子ですが、掛け湯をする場所が見えます。奥が湯船になっていますがお湯は入っていませんし当然入浴も出来ません。そこまではリアルじゃないです...入れたら面白いでしょうけども...
道端では施設スタッフの方が、からくり玩具を実演していました。どうやら玩具のお店があるみたいです。さっそくお店の中に入ってみましょう。
このお店に置いてある玩具は購入出来ませんが、実際に手に取って遊ぶことが出来ます。江戸時代の玩具を見て子供たちは興味津々。好きな玩具を所狭し手に取って遊んでいます。大人の方も童心に帰ってチャレンジしてみるのも楽しいかもしれません。
ちゃんとお面の目の部分には穴が開いていて、自由に手に取ったり被ったりも出来るのですが、お面をつけて記念撮影をする人は多かったですよ。独楽も実際に触って試してみることができます。
玩具屋を出て歩いていると、通路の途中で突然不思議な張り紙が!命名「てん」と「ろく」って一体なに?
足元を見てみると...答えは二匹のわんちゃんの名前でした。天神橋筋六丁目を略して「てんろく」。そこから命名されたようです。でも突然出てくるこの犬って何なんでしょうか...
先ほどの賑やかな街並みと雰囲気がガラリと変わったこの辺りは一般の住宅地を再現したエリアの様です。長屋らしき建物があります。今でいうアパートのような感じなのでしょう。
水汲みの井戸やトイレは共同で使っていたそうです。今の感覚ではわざわざ外に水を汲みにいくなんてことはとても考えられません。こういった江戸時代の庶民生活の裏側までも覗けてしまうのが、大阪くらしの今昔館の展示の面白いところですね。
あのなつかしい風景をもう一度...大阪くらしの今昔館の8階は第二展示室。明治時代以降から近代までの大阪の懐かしい風景を楽しめる!
次は8階の近代の大阪へと進んでいきましょう。少し前までは当たり前だった、あの懐かしい風景がよみがえってきます。
入ってすぐに目に飛び込むこちらの絵は、からくり錦絵と書かれた展示。時代と共に風景が変わっていく様を、電動でいろんな絵を重ね合わせて表現してあります。最初の場面では、まだ道行く人も着物姿ですが...
仕掛けが動いて、橋が鉄橋へと変わり、絵の中の人の服装が先ほどの着物の人の数に比べて洋服を着ている人の数の方が多くなってきましたよ。さらに仕掛けが動いて次の場面になると人力車や馬車が行きかうにぎやかな場所へと変貌しました。
日本が江戸時代以降、文化や経済が急速に発展してきたんだといった力強さを感じることが出来る見事なパネル展示です。
大阪の昔の風景を俯瞰して見ることができるようにをジオラマで再現してありました。こちらは江戸時代末期から明治時代の初期の川口居留地を模型で再現したジオラマです。
大阪にも外国人の居留地があったのですね。異人館が立ち並ぶハイカラな街並みであったことをこのジオラマで知ることができました。しかし、本当にリアルなジオラマですね。
こちらは明治時代の北船場をジオラマで再現したものです。自転車やクルマなど、日常の一コマが細かく再現されていて、今日の大阪の大通りがひと昔前はこんな雰囲気だったのかということがリアルに響いてきます。
大大阪新開地(だいおおさかしんかいち)という場所を再現したジオラマです。いくつもの街を統合して大大阪新開地という町を作ったとは全く知りませんでした。大正14年(1925)に大阪市は賃貸の長屋をこの場所にたくさん建てたそうです。
こちらは大正10年(1921)に描かれた絵巻「夏祭船渡御図」をもとに再現した天神祭の様子をとらえたジオラマ。大阪の夏の風物詩でもある天神祭は、今でも脈々と続いています。ただ現在のものと比べると、昔は牧歌的なイメージだったんですね。
こちらは心斎橋筋商店街の賑わいを再現したジオラマと新世界にあったルナパークのジオラマです。
明治45年(1912)に開業した一大歓楽地が「新世界」です。中央の大きな塔はあの有名な通天閣ですが、こちらは初代のもの。現在ある通天閣は実は2代目になっています。
こちらは城東区の古市中団地を再現したジオラマ、かなり近代に近づいてきましたね。
昭和28年(1953)から建設がはじまった城東区の古市中団地は、総合的な手法による計画的な大阪市営住宅団地。これから高度成長期を迎えていこうという日本の黄金時期に団地という新しい住まいの概念が出てきた頃。
古市中団地のジオラマが電動で入れ替わって、団地内の家族の生活を切り取ったシーンに。団地の中で人々がどう暮らしていたのかがよくわかりますね。昔はこのような一家団欒の時間があって、家族みんなが顔を合わせる時間が長かったがあった懐かしい風景。今の時代ではこのような貴重な時間は減っている気がします。
こちらは城北バス住宅のジオラマ。戦後の混乱期にバスを用いて家にしていたことがあったのですね。こちらのジオラマも電動で場面が入れ替わって、バスの中をどのような生活空間としていたのかがわかるもの変わります。
大阪暮らしの今昔館はいかがでしたか?
子供たちにとっては見知らぬ昔の人の生活に触れることで、昔はこんな生活をしていたんだなぁと学習すると同時に家族の在り方を知る良いきっかけになるでしょう。
また大人にとってはどこか懐かしくは昔に見たことのある景色に出会えて、どこかなつかしい体験をすることができる場になるかもしれません。
大阪くらしの今昔館には購入日から1年間、まちなみ展示(常設展)と企画展に何回でも入場出来る年間パスポートが、2,000円(税込)で発売されています。インフォメーションでの申し込み、当日から利用が可能です。
大阪くらしの今昔館のトイレは8階にあり身障者対応。おむつ替えシートも設置されています。
8階の近代の大阪の展示場を出たところにトイレがあります。トイレの壁は白く清掃も行き届いていて非常に清潔感があります。
また、トイレの近くにはコインロッカーもあるので、荷物が多い方はここに預けるといいでしょう。
入り口入ってすぐのところにはベビーカーの貸し出しコーナーがあります。貸し出し費用は無料なので小さな子どもさんを連れて来ても気楽に利用できるのは嬉しいポイントですね。
住所 | 大阪市北区天神橋6丁目4-20住まい情報センタービル8階(地図) |
連絡先 | 06-6242-1170 |
最寄駅 | 天神筋橋六丁目駅 |
アクセス | 大阪市営地下鉄谷町線および堺筋線の天神橋筋六丁目駅から徒歩で約3分 |
営業時間 | 10時〜17時 |
休館日 | 火曜日(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日(日曜日、月曜日は例外)・第3月曜日(祝日、振替休日の場合は同じ週の水曜日)・年末年始(12/29〜1/2) |
料金 | 一般600円・高・大生300円・中学生以下または障害者手帳持参者または大阪市内在住の65歳以上の人は無料(証明書の提示が必要) |
駐車場 | 無し |
公式サイト | http://konjyakukan.com/ |
如月柊
道端でネコを見かけるとついつい走り寄ってしまう猫好きライターです。あまりにしつこくなぜなぜするので、愛猫からは猫キックしまくられるという冷遇ぶり。でも、猫は気まぐれでもかわいいから許すということで、日々猫と格闘しています。
編集&校正 ビー・エイブル