香雪美術館の見どころやおすすめを紹介。アクセスや駐車場、入館料金・割引料金(割引チケット)などの詳細も!
香雪美術館は神戸市東灘区にある美術館です。落ち着いた雰囲気の中で、じっくりと絵画鑑賞ができます。
香雪美術館の見どころはたくさんありますが、絵画だけでなく美しい日本庭園にも注目したいところ。今回は、様々な楽しみ方ができる香雪美術館を詳しくレビューします。
香雪美術館の館内に入る前に、美術館周辺に広がる日本庭園を見学します。決して規模は大きくありませんが、優雅な小さな庭が広がっています。まるで、箱庭の世界。ゆったりと、じっくりと庭園にある木々を鑑賞できます。
少しだけ、庭園にある木々を紹介しましょう。この美しい紅色の花は摩耶紅梅(まやこうばい)です。摩耶紅梅は紅梅のなかでも遅咲き種に属します。私が訪れたのは3月中旬でしたが、ちょうど見頃を迎えていました。本当に華やかで可愛らしいのでチェックしてください。
美術館脇には大きなしだれ桜もあります。残念ながら、私が訪れた時は、つぼみが硬い状態でした。きっと、4月になると美しい桜が咲くことでしょう。他にも、美しい梅が咲き誇っていました。
なお、庭園には椅子がありますが、イベントの時を除いて飲食は厳禁です。また、喫煙も禁じられているので、ご注意ください。日本庭園を鑑賞したら、さっそく、館内に入りましょう。
香雪美術館は二階建てのシンプルな建物です。残念ながら、館内は撮影禁止なので、館内の様子を文字で説明します。
香雪美術館の特徴はそれぞれの階に大きな椅子が設置されていること。椅子に座ると、正面に絵画があります。そのため、座りながらじっくりと絵画鑑賞が楽しめるのです。なお、館内の規模は小さいので、話し声がよく響きます。
友人と話しながら鑑賞したい気持ちはわかりますが、香雪美術館ではグッと我慢しましょう。
私が訪れた時は「画壇の仙人」と言われた熊谷守一の没後40年の展覧会が行なわれていました。1階には動植物や景色を描いたシンプルな作品がズラリ。素朴な作風から熊谷守一の人となりが伝わってきました。
2階には水墨画の作品が並んでいました。個人的に注目したのが、1958年に描かれた墨画『富士山』です。下半分が淡い赤色と青色、上半分は余白が多い作品です。
そして『富士山』の横には熊谷守一のメッセージが書かれていました。作品だけでなく、素朴なメッセージにも心打たれました。
香雪美術館をより深く味わうなら、イベントに参加してみましょう。他の美術館でもイベントは行われていますが、香雪美術館のイベントは一味違います。
館内には「庭園特別見学会」の案内のチラシが貼ってありました。「庭園特別見学会」は、月2回のペースで開催されています。この特別見学会では、日本庭園にある茶室「玄庵」や美術館横にある日本館、洋館が見学できます。
なお、参加申し込みはメールで受け付けています。電話予約は受け付けていませんので、ご注意ください。
他には、講演と茶会がセットになった「梅園会」が定期的に開催されています。どうぞ、五感で香雪美術館の魅力に触れてみましょう。
香雪美術館は通好みの美術館といえます。特別な仕掛けがない分、絵画鑑賞に集中できます。また、企画展の内容も少しひねった内容が多いです。また、先ほど紹介したイベントは内容が濃いです。
作品を深く知りたいなら、ギャラリートークに参加するのもいいでしょう。
なお、香雪美術館では他の美術館にあるような喫茶店はありません。絵画鑑賞の後に喫茶を楽しみたい方は阪急御影駅に戻りましょう。
周辺には弓弦羽神社や世良美術館など、落ち着いた文化施設が存在します。香雪美術館とセットにして訪れるのもいいですね。2018年春には大阪中之島に香雪美術館の分館「中之島香雪美術館」がオープンします。こちらにも注目したいところです。
※展示室は取材時(2017年3月)を基にしています。
香雪美術館の最寄駅は阪急神戸線「御影駅」です。香雪美術館は御影駅から徒歩5分ですが、道が少し複雑です。そこで、御影駅から香雪美術館へのアクセスを徹底解説します。
最初に「御影駅」の南口に出ましょう。なお、御影駅の南改札には香雪美術館へのアクセスマップが貼ってあります。改札を出たら、素直に線路際の道を東に向かって歩きましょう。しばらく歩くと、前方右側に小さな公園があります。公園手前の道を下っていきましょう。
なお、進行方向左側には香雪美術館の看板があります。これが目印です。下りると、香雪美術館の玄関に着きます。なお、御影駅には特急は止まりません。ご注意ください。
もともと、香雪美術館のある場所は朝日新聞社の創業者、村山龍平の自宅でした。1973年(昭和48年)、村山龍平の収集品を展示する目的で、香雪美術館が開館しました。ちなみに「香雪」は村山龍平の雅号です。
また、香雪美術館の敷地内には美しい小さな日本庭園があります。小規模ながら、様々な楽しみ方があるのが香雪美術館のポイント。大阪や神戸三宮からのアクセスがいいので、気軽に訪れることができる美術館ともいえるでしょう。
住所 | 兵庫県神戸市東灘区御影郡家2-12-1(地図) |
連絡先 | 078-841-0652 |
最寄駅 | 阪急神戸線「御影駅」 |
アクセス | 阪急「御影駅」から徒歩5分 |
営業時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休園日 | 月曜日(休日の場合はその翌日) |
料金 | 大人700円 |
駐車場 | なし |
公式サイト | http://www.kosetsu-museum.or.jp/ |
新田 浩之
1987年生まれ、兵庫県神戸市在住。現在はライターとして活動しています。分かりやすく関西の魅力やお出かけ情報を全国の方々に伝えればと思っています。
編集&校正 ビー・エイブル