醒ヶ井のの見どころやおすすめを紹介。アクセスや駐車場、入館料金・割引料金(割引チケット)などの詳細も!
滋賀県にある宿場町として発達した醒ヶ井(さめがい)は、風情のある街並みが情緒あるお出かけスポット。清流しか見られない「梅花藻(ばいかも)」という珍しい水中花を見ることができる場所としても有名です。
醒ヶ井(さめがい)は滋賀県の街で、昔から醒井宿と呼ばれて、宿場町として発達した場所です。
旧宿場町風情の街並みがとても情緒があり、古い建物があちこちに見られます。静かな落ち着いた街並みを、のんびりと散策するのも素敵ですよ。
また、街の中央に流れる地蔵川の水は清らかな湧水で、古くから名水として知られています。
以前は「居醒の清水」として、街ゆく旅人たちののどを潤してきたといわれています。
この地蔵川では清流しか見られない梅花藻(ばいかも)という水中花が、シーズンになるときれいに咲くことでも知られています。
今回は醒ヶ井へ行ってきたので、おすすめや感想を写真を交えて詳しくレビューします。
醒ヶ井の見どころは「梅花藻」です。全国でも限られた場所にしか咲かない水草なので、かなり珍しく、梅花藻を見るだけに醒ヶ井を訪れる人もいるほどです。
醒ヶ井でのおすすめの見どころは、なんといっても梅花藻です。
全国でも限られた場所にしか咲かない水草なので、かなり珍しく、ぜひ見ていただきたい梅花藻。これを見るだけに醒ヶ井を訪れる人もいるほどです。
梅花藻はキンポウゲ科の淡水植物で水草の一種です。梅の花に似たところからこの名がつけられました。
白い小さい可憐な花で、5月中旬〜8月下旬まで花を咲かせます。梅花藻は、水温15度前後の清流にしか育たないため、なかなか見ることができない珍しい花でもあります。
醒ヶ井では、地蔵川の水流がとてもきれいな清流で水温も低いことから、毎年梅花藻を咲かせ、現在では観光の名物にもなっています。
白い小さな花が梅花藻です。よく見ないとわからない可憐な花。まるで花の様子が梅の花のようなので、梅花藻という名前がついたそうです。
薬や食用としても使用されている梅花藻。小さい花なので、水の流れに流されてしまいそうな感じなのですが、実は水中で葉や茎が長く張ってつながっていて、水底に定着しています。
醒ケ井の地蔵川は梅花藻の群落が500メートルもの流域にわたって生育していて、これほど広い範囲に梅花藻が棲息している場所は、なかなかないそうですよ。
梅花藻は15度前後の冷たい流れのある清流の中でしか育たないため、夏でも冷たいところにしか咲かず、25度を超えるともう生育できなくなります。
また、流れのある水の中にしか育たないため、水車も取り付けられています。川が流れていることがよくわかりますね。
そんな生育環境が極端に限られている梅花藻だからこそ、一目見に行く価値があるのだと思います。
地蔵川がきれいで澄んだ川ということから、ここではハリヨという魚も見られます。ハリヨは針魚と書くのですが、全長5cm前後の小魚で淡水魚の一種です。
左右に平べったい形をしていて、昔は滋賀県、岐阜県、三重県などで生息していたのですが、現在は滋賀県、岐阜県の一部でしか見られなくなりました。
三重県では絶滅が確認されています。年間の水量が一定したところか、流れのゆるやかな河川に生息し、水草の生い茂った場所を好みます。
ちょうど水深20〜50cmの浅瀬に生息するため、梅花藻はちょうどハリヨにとっても好都合なのですね。
ハリヨもやはり15度前後の冷たい川にしか住めず、水温が20度を超すと生息できなくなります。
それほどに生育環境が整わないと育たない魚のため、現在、ハリヨは絶滅危惧種に選定されていて、町ぐるみで梅花藻とハリヨを守っています。
地蔵川の川沿いは風情漂う雰囲気の街並みが人気。梅花藻のほかにもたくさんの古い建造物があり、見どころがたくさんです。
地蔵川の川沿いは宿場町だけあって、風情漂う雰囲気の街並みになっています。
醒ケ井駅から地蔵川の見えるあたりまでは、民家の間を歩きますが、懐かしいような街並みが続きます。
地蔵川に行くまでにある醒井宿資料館(旧醒井郵便局)です。木造2階建ての擬洋風建築で、かつては郵便局として使用されていました。
昔懐かしい円筒形の赤いポストが目印です。
大正4年に作られたもので、近江兄弟社の創設者ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏がその設計に携わっていたと言われています。
現在では国の登録文化財に登録されている価値ある建物です。
ただ、改修にあたって当時とは玄関の位置や内部の間取りが変更されているのですが、それでも当時の面影を残す洋風建築として残っています。
しばらく行くと、中山道の文字が見られます。醒ケ井は醒井宿という宿場町ですが、中山道の61番目の宿場として栄えた場所でもあるので、宿場街の風情を色濃く残しているのです。
地蔵川の水は湧水なので、昔はここを通る旅人が地蔵川の水で喉を潤したと言います。
地蔵川はそれほどきれいな水が出るということで有名で、平成20年には環境省の「平成の名水百選」に選ばれたほどです。
地蔵川からすぐに十王水の表示が見えます。十王水は醒ヶ井の湧水の水路のひとつです。 近くに十王堂があったので、十王水と呼ばれるようになったそうです。
地蔵川沿いを歩いていくと「明治時代の醒井小学校の玄関」という表示があります。
明治26年竣工の尋常高等小学校の玄関を、松尾寺の住職がこの建造物を後世に残したいと思いこの地に移築し保存したものだそうです。
確かに、小学校の玄関にしては立派な鬼瓦を掲げていて、精巧な彫刻も施されています。ちょっと丸みを帯びたむくり屋根の唐破風も、小学校とは思えない立派な建造物です。
現在の醒井小学校は鉄筋コンクリートの立派な建物に改築されています。
玄関奥の建物も、大正2年に建てられた「醒井楼」という料理旅館だった建物で、昭和27年からは松尾寺政所として活用されていたのですが、現在はこの地に移築してきました。
醒井楼もまた、松尾寺山山麓で現在も山菜とマス料理を提供するお食事処として受け継がれているそうです。
明治期の小学校の玄関と大正時代の料理旅館が一緒になり、一つの建物として存在し、この地域の風情に溶け込んでいるのも、この醒ヶ井の見どころの一つです。
地蔵川に沿って歩いていくと「居醒の清水」があり、そこにはヤマトタケルの像があります。この「居醒の清水」は伊吹山ととても関係のある場所です。
伊吹山の山頂にもヤマトタケルの像はあるのですが、伊吹山にちなんだ有名な伝説の湧水が実はここの「居醒の清水」といわれていて、こちらにもヤマトタケルの像があるようです。
その伝説は、古事記や日本書紀に記されている伝説で、その当時、伊吹山の山の神が悪さをするということがあり、天皇がヤマトタケルに山の神の退治をするようおっしゃいました。
そこで、ヤマトタケルは伊吹山に入るのですが、途中、山の神の化身である白猪に出会います。山の神はヤマトタケルが退治に来たことを知り、大氷雨を降らせます。
ヤマトタケルは命からがら下山するのですが、そこできれいな湧水を飲むと、体の具合が一気によくなったというお話です。
そして、その「居醒の清水」がこちら醒ヶ井の地蔵川のことであり、ヤマトタケルが元気になったというところから「居醒の清水」と呼ぶようになったそうです。
ここには、ヤマトタケルが腰をかけたという腰掛石もあります。
また、道々にはお店も出ていて、食べ歩きもできます。昔ながらのお店もあり、いろんな味が楽しめそうですよ。
ほかにも、JR醒ヶ井駅前にある「醒井水の宿駅」で、「醒井の湧水」とされる水を試飲したり、くんだりすることもできます。
水場は8箇所ほどあるそうなので、自由にそこで地蔵川の湧水を飲むことができるので、ぜひ美味しいお水を飲んでみてくださいね。
醒ヶ井ではトイレはJR醒ヶ井駅の駐車場を利用すると便利です。
醒ヶ井ではトイレはJR醒ヶ井駅の駐車場を利用すると便利です。大きなトイレではありませんが、地蔵川のあたりにはトイレがないので、こちらがあるだけで助かります。
こちらが醒ヶ井のトイレです。それほど大きくなく、個室も多くはないのですが、十分利用できます。
和式トイレしかなかったのですが、このような特に観光地というスタイルをとっていないようなところでは、それでもトイレがあるだけありがたいですよね。
トイレも比較的きれいにしていて、お掃除は行き届いています。トイレットペーパーもきちんとあり、使い勝手はよさそうです。
実はトイレにつばめの巣があったのです!こんな光景、最近ではめったに見ることもなかったので、ちょっとほんわかした気持ちになりました。
観光客はみんなつばめがびっくりしないよう、静かにトイレの出入りをしていました。
梅花藻の見える地蔵川付近には、醒ヶ井駅から徒歩で5分もかからず到着です。
梅花藻の見える地蔵川付近は、醒ヶ井駅から徒歩で5分もかからない距離にあります。
車を利用する場合は、醒ケ井駅の隣にある道の駅「醒井水の宿」駅駐車場を利用すると便利です。
電車を利用する場合はJR大阪駅からなら、東海道山陽本線新快速米原行きで米原まで行き、JR東海道本線大垣行きに乗り換え、醒ケ井駅で下車します。
時間にして約1時間半で到着し、電車賃は約2000円です。
醒ヶ井は年配の人のお出かけスポットとしておすすめです。
駅からも近く、地蔵川の通りには短い距離の範囲でたくさんの見どころがあるので、あまり歩かなくても楽しめるところが多いです。
また、梅花藻が咲いている時期にいけば、めったに見られない花も楽しめるので面白いと思います。
道々にはたくさん食べ歩きができるところもあるので、ちょっとした距離でぎゅっと旅行気分が味わえると思いますよ。
住所 | 521-0035 滋賀県米原市醒井(地図) |
連絡先 | 0749-58-2227(米原観光協会) |
最寄駅 | JR醒ケ井駅 |
アクセス | JR醒ケ井駅より徒歩5分 |
営業時間 | 無 |
休園日 | 無 |
料金 | 無 |
駐車場 | 醒井水の宿駅駐車場 |
公式サイト | 無 |
如月柊
道端でネコを見かけるとついつい走り寄ってしまう猫好きライターです。あまりにしつこくなぜなぜするので、愛猫からは猫キックしまくられるという冷遇ぶり。でも、猫は気まぐれでもかわいいから許すということで、日々猫と格闘しています。
編集&校正 ビー・エイブル